なぜだかあまり聞かない35mm換算の大事なところ : 写真コラム
よく聞くであろう「35mm判換算」を、焦点距離の話と合わせて考えるとどうなるか。
よく聞くであろう「35mm判換算」を、焦点距離の話と合わせて考えるとどうなるか。
ミラーレスなどの一眼カメラを使ったことがある方ならよく聞くであろう「35mm判換算(以下35mm換算)」を学術的な部分はさておき、結局どうなるのかという話をします。
フォーマットも沢山あり、導き方も様々、メーカーによる違いもあったりするのでここではざっくりと
・APS-Cフォーマットは「1.5(1.6)倍」
・マイクロフォーサーズは「2倍」
という計算が有名でしょうか。詳しくは下記Wikipediaなどにあります。
「画角」のことだよ、って説明されたことがある方もおられるんではないでしょうか?
画角とは、カメラで撮影した際、実際に写る範囲を角度で表したものです。 焦点距離が長くなると画角は狭くなるため、広角レンズほど画角が広く、望遠レンズほど画角が狭くなります。
https://ptl.imagegateway.net/contents/original/glossary/%E7%94%BB%E8%A7%92.html
なるほど。 画角とは範囲のことのようです。上記のページでも「範囲」として説明されていますね。
35mm換算の説明はこちらのページがすごく詳しく説明してくださっていてとても勉強になります。
35mmフルサイズのセンサーの時の写る範囲を基準にして話そうねっていうのが「35mm換算」
http://logcamera.com/35mmkanzan/
とのことですので、意味を知っておきたいだけの方は「35mm換算で135mm」というのは、「所謂フルサイズカメラに135mmレンズで撮影したのと同じ範囲が写る」とだけ覚えておけば大丈夫です。 こう考えると画角の話っぽいですね。ここから先は少しマニアックな話になります。(以下「APS-Cフォーマットにて焦点距離90mmレンズの35mm換算で135mm」をベースにします)
(余談ですが、プロ同士でこんな事あまりじっくり話した事がなく、認識の擦り合わせをした事がなかったりするんですよね…皆さん深く考えることなく感覚でわかっていることなのでしょうね)
では、「135mmレンズで撮影した画(フルサイズ)」と「換算135mmで撮影した画(notフルサイズ)」は同じかというとそうではありません。写る「範囲=画角」は同じですが、全然違います。「換算した焦点距離が同じなら同じ画になるんでしょう?」。なりません。 同じであれば、APS-C専用レンズなどはそもそも換算なんてせずにレンズの種類としてを「APS-C専用135mm」と表記すれば良いですからね。多分適した単語がないんだと思います。なので、換算とは画角の話というシンプルな説明になっているのかと思います。
35mm換算というのは(多くの方がおっしゃるので多分)「画角」の話なのですが、「焦点距離」とゴッチャになっている方も時々おられます。35mm換算が画角の話というだけで結論付けてしまっているのは、もしかすると少しごっちゃになっているか、この説明をしている時点ではその相手にとって知らなくてもいいこと、と思われているのかもしれません。僕個人はあまり「画角」の話だとは思っていません。
35mm換算の説明には、センサーサイズとクロップの話がつきものなので、そちらを読まれるとお分かりだと思いますが、センサーサイズがフルサイズより小さなカメラは「切り取られる形(クロップ)でその画角を実現」しているわけです。 僕がお伝えしたいのは、『APS-Cのカメラに90mmレンズを装着し撮影すると”画角”は35mm換算で135mmの画角ですが、あくまで焦点距離90mmのレンズで撮られた画である』という事です。
しかし、これを文章にしてみると「35mm換算とは、その焦点距離で撮影した画を35mmフルサイズの画角で切り取った場合の画角」であって 焦点距離は関係なくなってしまうわけです。伝えるのが難しいのです。
確かに35mm換算というわかりやすい計算式で、各フォーマットにおいて同等の画角を得るためのレンズチョイスを行えるようになります。しかし、焦点距離が違う同士なので、同じ画になるわけではありませんよ、という事が言いたいのです。このように分かりにくくなってしまったのは画角の換算のはずなのに、焦点距離の数字を使用してしまった弊害かと思っています。もしくは、画角で一括りにレンズを種別しようとする文化の弊害でしょうか。
こちらが大変参考になる作例をあげてくださってます。
焦点距離が変わるとこれだけ大きく写り方がかわります。背景の写り方もガラッと変わります。
例えば上記換算の話だと、24mmの焦点距離のレンズは、APS-Cでは×1.5で36mmなので35mmに、マイクロフォーサーズでは×2で48mmなので50mmに近いはずです。
例えば、「初心者がポートレート撮るには50mmレンズがちょうどいいですよ!」とアドバイスを受けた方が、「じゃあ、自分のカメラはマイクロフォーサーズだから24mmレンズってやつが近いな!」となるはずですが、少し違うのです。何しろこれだけ人の顔の写り方(上記の右上2つですね)が変わりますから。
この作例はあえて距離を変えて、被写体が同じくらいの大きさで写るように調整されているので、色々と話しが混ざってきそうなので、大事な部分だけかいつまみました。
次回はオリジナルの作例をご用意して少し違った視点の話をご紹介してみたいと思っています。